プロジェクトマネジメントの秘訣!プロジェクトを成功に導くための5つのポイント!

プロジェクト 成功 失敗プロジェクトが成功するにしても、失敗するにしても必ず何らかの原因・理由があるはずです。

そういった要因を分析せずに、なんとなく「成功したね」とか「今回のプロジェクトは失敗だったね」と言ってプロジェクトを終えるのはとても危険なことです。
今回の記事ではプロジェクトの成功要因と失敗要因の双方の面から分析を行い、どういった考えを持ってプロジェクトに臨むことで、成功に導けるのかについての解説を行っていきます。

ある特定のことが要因というよりも、複数の要因が積み重なって成功や失敗を定義できますので、そういった一つ一つの要因に向き合って、改善を図っていくことが求められます。

プロジェクト成功の定義

プロジェクトを開始するにあたって、まずは成功の定義をプロジェクトメンバー全員で共有しておく必要があります。

正確なゴールが見えていなければ、適切なプロセスを歩むのは難しくなりますので、この部分は繰り返しメンバー間で共通理解を深めておくことが重要です。

そのプロジェクト成功の定義は、以下の3点が挙げられます。

  • 顧客の要求を満たす品質の製品を提供すること
  • 期日を守ること
  • 予算内でプロジェクトを終えること

上記の3点を満たして、プロジェクトを完成させることができれば、そのプロジェクトは成功と言うことができるでしょう。
その上で、顧客との継続的な取引やメンバーのスキルアップ等を図ることができれば、なお良しといったところです

よくあるプロジェクトの失敗原因5つとその対策

 

プロジェクト マネジメントプロジェクトが失敗に終わる原因として、いくつかの点が挙げられるのでご紹介します。

必ずしも以下に挙げることが原因で失敗するわけではありませんが、よくある失敗原因なので、プロジェクトマネジメントに苦労されている場合は、意識して改善に取り組んでみると良いでしょう。

 

 

1.プロジェクトマネジメント手法に問題がある

特にマネージャーとしての経験が浅いうちや、自身のマネジメント手法の確立ができていない場合などに起こりやすい失敗原因となります。
この問題を回避するには、既存のマネジメント手法をもとに、定型化されたプロジェクト計画を策定することがポイントです。

その上で、プロジェクトマネジメントツールを駆使して、メンバーの監視・コントロールを行うことが求められます。
また、経験豊富なベテランのマネージャーが身近にいれば、そういった有識者の方からアドバイスを頂くといったことも、経験不足・スキル不足をカバーするための一助となるでしょう。

ベテランの方でも、過去にマネジメントに失敗した経験もあるでしょうから、そういった経験談を聞くことで、自身のマネジメントに活かすことができます。

2.メンバーのスキル不足

プロジェクトを推進していくにあたっては、メンバーの人選もプロジェクト成否の鍵を握る重要なファクターとなります。

そのメンバー選定の際に、単純に「時間が空いている」人をあてるのは芳しくありません。
プロジェクトには常に最良のメンバーを割り当てるのが望ましいことであり、必要な知識・スキル・経験をもった人材を適材適所に配置するのがベストです。

なかなかそう上手くはいかないことも多いですが、人選には最善を尽くし、単純に「時間が空いている」人には日常業務をやってもらう等の工夫が必要です。
当然、プロジェクト稼働中にも日常業務があるので、そういった仕事を行うメンバーも貴重な存在となります。

メンバーの役割分担を行うことも、マネジメントする側の人間に求められる重要な役割です。

3.リスク対策が不明瞭

こちらも、よくあるプロジェクト失敗原因の一例です。プロジェクトには常にリスクが付きまとっていると考えておくのが良いでしょう。
プロジェクトにはメンバーの欠如、顧客からの突然の仕様変更要求、経営陣からの圧力などといったリスクが常に付きまとっています。

そういったリスクに対し、実際に問題が発生した時に施せる対策があるかどうかがポイントとなります。

その場しのぎの対応ではプロジェクトを成功に導くことが難しくなりますので、リスクに対しての適切な対処方法やアイデアをあらかじめ準備しておくことが大切です。

4.変化に対応できない

一つ上の「リスク対策が不明瞭」の場合と重なる部分もありますが、プロジェクトは“生き物”ですので常に変化していくものです。

計画通りすんなりと進んでいくことの方が珍しいとも言えるかもしれません。
もちろんプラスの方向に変化すれば問題ありませんが、そうではないことも少なくありません。

開発者側としては、変化に対応するためのコミュニケーション力をつけておく必要があります。

例えば顧客からの仕様変更要求があった場合に、そのまま要求を鵜呑みにするのではなく、本当にその機能が必要なのか議論することや、代替機能を提案するなどといったことが欠かせません。
また急遽、実装することになった場合でも、スケジュールを引き延ばして頂くことや、メンバーを増員するために見積を増やして頂くなどといった対策をとることも可能です。

いずれにせよ、自分たちが開発しやすいように調整を進めていくことが重要であり、そのために顧客とは当然、メンバー間でもコミュニケーションを図ることが大切です。

5.経営層からの協力を得られない

この問題が、プロジェクトが失敗に終わる最も大きな原因の一つと言えるでしょう。
開発コスト見積や体制メンバーの調整、顧客との折衝などといった、要所要所での経営層からの協力はプロジェクトの成功に欠かせません。

協力を得るためには、経営層もプロジェクトに巻き込むことが必要です。

経営層と日頃からコミュニケーションを取り、プロジェクトに参加しているのだという意識を持ってもらうだけでも、いざという時に協力してくれる可能性は一段と高まります。

雑談程度でも構いませんので、定期的に経営層とコミュニケーションを取っておくことが大切なポイントと言えるでしょう。

プロジェクトを成功に導く5つのポイント

1.チームを育成しながらプロジェクトを推進する

プロジェクト 成功 ポイント

案件にもよりますが、要件定義からリリースに至るまでには半年から1年といった長期にわたってプロジェクトが進行していくことになります。
そのプロジェクト進行中も、メリハリをつけたチーム育成が重要になってきます。

能力と高いモチベーションを備えて、適切に組織されたチームが、プロジェクトを成功に導くための鍵となります。

しかし、最初から完璧なチームなどありませんので、良いチームにしていくためにはメンバーを育成していくことが必要となります。

例えば、スキルアップを目指すための勉強会や管理者研修、外部有識者を招いた講演会の開催、上長との個人面談での評価のフィードバックなど、チームをチームとしていくための活動を行っていくことが重要です。

つまり、各メンバーにチームへの帰属意識を持たせて、一人ひとりが自立した構成員となることがポイントです。

チーム作りはメンバーの人選から始まりますが、実際には選んだメンバーが役に立たないことや、非協力的などといったこともあります。

そういったメンバーを切り捨てるのではなく、丁寧に接していくことで、チームへの帰属意識を高めさせることが大切です。

帰属意識を高めることで、プロジェクトに対する責任意識も高まるので、良いサイクルが生まれます。

そうして一人ひとりのメンバーを自立した存在にすることで、強いチームが出来上がります。
そのために正しい方向に導いていくのがマネージャーの役割であり、メンバーを巻き込んで好循環を生み出していくスキルも重要です。

人数の増減はあれ、一定期間にわたって同じメンバーでプロジェクトを進めていくことになりますので、チームとしてまとまることが成功の秘訣と言えます。

2.どんな時も人を大切にする

プロジェクトマネジメントを行うのはもちろん重要なことですが、そこには常に“人”が関わっていることを忘れてはいけません。 マネジメントとは一般的に、「ヒト・モノ・カネ・時間・情報」を統括していくことを言いますが、その中心には常に人の存在があります。

プロジェクトマネジメントに集中していると、人の重要性を忘れることがあるかもしれません。

しかし、プロジェクトの成功はコンピュータでもプログラムでも報告書でもなく、人にかかっています。
プロジェクトをマネジメントするのも、作業を行うのも、最終成果物を利用するのも結局は人です。

プロジェクトを推進していると、新しい組織が立ち上がることや、成果物の期限に追われる、追加の仕事を依頼されるなどといった形で、常に人にストレスがかかってきます。
そういった各メンバーのニーズや悩みを聞いて、共に解決していこうとする姿勢がチーム全体に求められます。

マネージャーだけでは限界がありますので、各メンバーに協力を要請し、定期的に話し合いの場を設けるなど、改善していこうとする姿勢を見せることが大切です。
プロジェクトに関係ないところでメンバーに害を及ぼすことや、メンバーに無理な要求をしたり、過重労働を強いたり、嘘をついたりしてはいけません。

常に人=メンバーを大切にする姿勢を忘れずに、プロジェクトを推進していくことが成功への2番目の秘訣です。

3.必要なリソースを確保する

プロジェクトを進めていくに当たっては、適切なタイミングで適切なリソースを確保することが重要です。
そのためには、経営者やステークホルダーからの協力が欠かせませんが、プロジェクトマネジメントを行っていく上で、リソースを確保することは一番重要なタスクと言っても過言ではありません。

適切なヒト・モノ・カネを駆使してプロジェクトを進めていくことになりますが、それが上手くいかない場合は、顧客と交渉を行うことが大切です。
資源が足りないのであれば足りないなりに、どういった対策を立てて実行していくのかといったことを、顧客に対して説明する必要があります。

まずは必要なリソースを確保できるように最善を尽くし、その次の手段として顧客との交渉を行うことがポイントです。

特に人に関しては、必要とするスキルを持っている人材が、タイミングよく空いているとも限りませんので、協力会社等も含めて日頃からアンテナを張っておくことが大切です。

4.経営陣とステークホルダーからの信頼を得る

3番目の「必要なリソースを確保する」ことにもつながってきますが、経営陣とステークホルダーから信頼され、支援を受けられる関係を築いておくことは、プロジェクト成功のためには欠かせないミッションです。

基本的にはプロジェクトの立ち上げも、プロジェクト計画を実行していくことも経営陣やステークホルダーからの承認が必要となるので、彼らとの関係性はプロジェクトにそのまま反映されると言えるでしょう。

経営陣やステークホルダーといった上層部からの合意を得るために、そのプロジェクトの最終成果物が、顧客と自社にどういったメリットをもたらすのかについて的確に説明することが求められます。

単にプロジェクトを行うだけではなく、社会的価値も含めて、それが社内外にどういった効果やメリットをもたらすのかを合理的に説明することによって、上層部からの信頼を得て、プロジェクトを安定的に遂行していくことが可能となります。

5.一人ひとりがリーダーの意識を持ってプロジェクトに臨む

プロジェクトマネージャーがリーダーの意識を持つのは当然ですが、それだけではなく、メンバー一人ひとりがリーダー意識を持ってプロジェクトに取り組むことが重要です。

ここで言うリーダーとは、必ずしも先頭に立って引っ張るということではありません。 「船頭多くして船山に登る」状態とならないように注意が必要です。

一人ひとりが自分の立場と責任範囲を自覚し、きちんと組織内における役割を果たすことが重要です。

そういった意味で、各メンバーのタスクが一つの小さなプロジェクトであると考えれば、一人ひとりがプロジェクトのリーダーであり、要求された期限、品質を守る必要があります。

生まれながらにしてリーダシップの素養が備わっている人もいないわけではありませんが、後天的に身につけるケースの方が多いと言えるでしょう。
それも、プロジェクトという実務を通して鍛えることで、より一層リーダシップの素養が身についていきます。

専門書を読んだだけでは、本当の意味でのリーダシップは身につきません。
本来プロジェクトマネージャーがやるべき、プロジェクト計画の策定、監視・コントロールをチームメンバー全員が高い意識をもって取り組んでいけば、そのプロジェクトはおのずと活性化して、ポジティブな方向に進んでいくでしょう。

マネージャーはマネージャーとして、チームメンバーやステークホルダーに対して、知恵とモチベーション維持のための源泉となる必要があります。
各メンバーの身分や立場はありますが、一人ひとりがプロジェクトに対する自覚を強く持っているチームを作り上げることができれば、プロジェクトの成功も見えてくるでしょう。

まとめ

最後にプロジェクトマネージャーの役割として、現状を周知させることが挙げられます。
マネージャーは常に現状を冷静に分析し、今後起こりそうな問題を予測して、経営者やステークホルダー、チームメンバーと密にコミュニケーションをとることが重要です。

状況が変化する度に周囲と連携し、解決策を提案し、プロジェクトを適正な方向に導いていく役割が求められます。

プロジェクトが計画通りに進めば言うことはありませんが、なかなか計画通りにいかないこともあるでしょう。

そういった際に、軌道修正を図ることに躊躇しないことです。
むしろプロジェクトに計画の変更は付きものだと考えておくぐらいに、心のゆとりをもっておいた方が良いでしょう。

変更に対して、プロジェクトマネージャーの仕事は「ノー」と言うことではありません。
そうではなく、計画が変更されることによって、予算・スケジュール・責任範囲にどんな影響があるのかを分析し、経営者やステークホルダーに変更の可否を決定してもらうことが重要です。

そういった一つ一つの変更も乗り越えつつ、プロジェクトを推進していくことが大切です。

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