工程管理においてガントチャートを利用することの効果とメリット!

工程管理 ガントチャート メリット工程管理とガントチャートの組み合わせについて、その概要とメリットについてご紹介していきます。

工程管理というと主に製造業等で使われる用語ですが、システムを利用した管理を行うことで、より効率的な管理を可能にしてくれます。
その中でも特にガントチャートを利用することで、プロジェクトをより円滑に進行させることができます。

ガントチャートの特性と工程管理の相性が良いこともあり、タスク管理にも最適と言えます。

そういった工程管理とガントチャートの概要やメリットについて、わかりやすくご紹介していきますので、どうぞご覧下さい。

※2018年5月17日更新

 

 

1.工程管理に役立つガントチャートとは

工程管理 ガントチャート メリット

工程管理では、製品の製造を行うために必要な人材・ツール・運用がプロセスごとに重要となります。
まずは計画が必要で、その計画と実際の進捗状況によって、適切な対応をするための統制が必要となります。

工程計画は手順計画・工数計画・負荷計画・日程計画に、工程統制は作業手配・進捗管理・余力管理・現品管理・実績資料管理に分けられます。
これらは、その時のプロジェクトだけでなく、将来的にも活用されるデータとなります。
一般的に、ロット生産の進捗管理においては、ガントチャートが使用されます。
ロット生産は、生産する製品をある数量にまとめ、数量単位で生産する方法です。
ガントチャートは横線式工程表で、図表の作成は比較的容易とされます。
横線式工程表のバーチャートでは、進捗が漠然としています。

 

1-1.ガントチャートの具体的な役割

ガントチャートは、プロジェクトを視覚的に捉えるためにも使われます。
ガントチャートは項目別に表され、例えば、管理項目名・開始日・完了日(完了予定日)・作業内容・担当者・マイルストーンなどが項目として使われます。
管理項目の最小単位であるタスクを洗い出し、メンバー同士でイメージできる細分化を行い、細か過ぎる場合は調整するようにします。

プロジェクトの全体像をイメージできることが大切です。
一覧で視覚化できるよう考慮しながら、できるだけシンプルになるよう、具体化と抽象化を図ります。
各タスクが実行されるために、必要となる日程など、時間を割り振ります。
この場合、なるべく実行に無理がないよう、計画を立てるようにします。
タスク状況を示す代表的なステータスは、着手前・着手・順調・遅れ・完了などです。

各ステータスやタスクグループには、成果物があり、写真・画像・書類も含まれます。
タスクがそれぞれ独立していない場合、例えば、タスクAでの成果物によってタスクBが行われる、といったタスク同士のリンクも計画します。
進捗の管理を行う際に、目印として、マイルストーンを設定します。
途中段階における重要な会議などもマイルストーンに設定されます。

プロジェクト全体を通して、重大な経路となるクリティカルパスが遅れると、作業全体に影響を及ぼすため、クリティカルパスの短縮、コスト削減となる方法を考慮した管理を行うことが大切です。

ガントチャートでは、プロジェクト全体が遅れることを回避するため、クリティカルパスを見える化することがポイントです。
プロジェクト内容を、メンバーに情報共有することで、理解しやすく確認も容易になります。
最適化されたガントチャートは、プロジェクトの成功に貢献することになると言えます。

 

2.工程管理でガントチャートを応用的に利用する

工程管理 ガントチャート メリット

ガントチャートは、計画と実績の両方をチャート上で表すことができます。
ガントチャートを作成する前に、WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)で、タスクの洗い出しを行います。
通常、プロジェクトが発生する度にWBSを作成するのではなく、タイプ別にWBSの雛形を備えておくと効率的です。

タスクのWBSの標準にないタスクは、プロジェクトのWBSに追加し、ガントチャートで進捗を管理するようにします。
何をするかという作業スコープと、何を作るかという成果物スコープに分け、作業スコープをベースにWBSを展開し、末端のタスクには成果物スコープを割り当てます。

成果物をタスクに関連付け、ガントチャートで管理することによって対応の見落としを防ぐことが可能となります。
ガントチャートには担当者も入力されるため、責任感を持って作業に取り組むことや、モチベーションの向上にもつながります。
プロジェクトや工程における各タスクの重要性がわかるため、メンバーからの協力も得やすくなるでしょう。

事前に決められた製品を製造する工程管理において、ガントチャートは最適と言えます。
マイルストーンの設定によっても、さらに、有効化を図ることが可能となります。
努力次第で、達成できるイメージを持てる設定が望ましいと言えます。

マイルストーンをクリアし、成果物の品質も基準をクリアした状態にするため、成果物における品質の基準も設定しておきます。
タスク完了時に、成果物の品質が事前に設定した基準をクリアしていることを確認します。
これらの作業は、ツール活用によって同時に実現可能となります。

 

2-1.ガントチャート利用のメリット

WBSの一元管理が可能で、プロジェクトに関わる全チームのタスクを、ガントチャート形式によって見える化することができます。
マイルストーンの入力も可能で、重要なポイントが共通概念として把握されるようになります。

従来、フォーマットが統一されていないケースや、実績コストの集計に工数を必要とするなど、業務改善が望まれていた状況は少なくありません。
プロジェクトマネージャーの負荷も軽減され、組織でプロジェクトや工程管理について把握することが可能となります。

オフラインの管理から、オンラインの管理へ移行することで、リアルタイムの状況がわかります。
場所に関わらず、タスクの進捗状況の確認や、予定期間の変更が可能となり、遅延タスクへの対応を瞬時に行うことができます。
権限を設定することで、ツールを利用する上で懸念されるセキュリティ面も、心配なく利用できるようになります。
協力会社や顧客にプロジェクトや工程、タスクの権限を割り振り、ガントチャートを共有することも可能です。

 

3.工程管理に役立つガントチャートが使えるツール3選

3-1.Brabio! / ブラビオ株式会社

組織全体において、誰がいつ、どんな作業を実行しているか、一目で把握できるビュー機能を備えています。
疑問点が残るタスクについては、メンバーに対して報告依頼を出すことができます。

マウス操作で、スピーディーにガントチャートが作成できます。
ガントチャートをExcelやCSVファイル形式に出力することも可能で、マイルストーンはガントチャート画面から入力できます。

ToDo管理をスケジューラーのように利用することも可能で、一覧として管理することができます。
ユーザーモードの設定により、情報の公開・非公開を明確にし、セキュリティを強化します。
クラウドの基盤はGoogleサービスを使用し、 iPadやiPhoneにも対応することが可能となります。

10ユーザーまでの場合、月額3,240円で、50ユーザーまでは、+10ユーザーまでにつき+3,240円となります。
100ユーザーまでの場合、月額32,400円で、300ユーザーまでは、+100ユーザーまでにつき+32,400円です。

<メリット>

忙しいメンバーを把握することができるため、タスク管理の改善に役立ちます。
ガントチャートをExcelシートへ一括出力し、レポート作成の工数を大幅に削減することができます。

掲示板が更新された場合、メール通知が連動するため、リアルタイムでの状況把握を行うことができます。

<デメリット>

無料プランの場合、5名までとなり、Excelへの出力は1日につき3回まで、メンバー登録はCSV非対応など、様々な制限があります。

 

3-2.Backlog / 株式会社ヌーラボ

ガントチャートは、課題の登録を行う際に、開始日・完了日・マイルストーンなど、いずれかの入力によって作成されます。
課題の変更を行うことによって、自動的にガントチャートに反映されます。

マイルストーンを設定した場合、バーンダウンチャートが自動生成され、進捗状況の把握を可能とします。
課題の完了によってバーンダウンチャートに反映され、最新の状況がわかります。
iPhoneやスマートフォンから、最新の情報を入手できるようになっています。

メンバーのモチベーションをアップさせるメッセージ機能を備えています。
レポートは、Excel形式で出力することができます。
プランによって利用料金は変動し、2,000~50,000円/月となります。

<メリット>

課題に変更があった場合でも、手作業でガントチャートを作り直す必要がありません。
日本語をはじめ、英語・中国語・韓国語、ベトナム語に対応し、タイムゾーンを選択することができます。

<デメリット>

アクセスログの閲覧はオプションとなり、申込み時点より過去1年以内の提供となります。
月額5,000円、スポットでは15,000円です。

セキュリティチェックシートへの回答は、個別相談となります。

 

3-3.クラウドログ / 株式会社クラウドワークス

クラウドログは工数管理に特化したクラウド型プロジェクト管理ツールです。
ガントチャートやカレンダー形式で工数の登録や確認ができるほか、
プロジェクトに応じたテンプレートが豊富に用意されているので効率的に工数を登録できます。
作業別や工程別、企業別、商品別などカテゴリに分けて工数を登録できるのも嬉しいポイントです。
また、出力できるレポートも豊富なのでプロジェクトの進捗報告やプロジェクトの評価が容易になります。

5ユーザーまでの場合、月額3,000~5,000円で、50ユーザーまでは、+5ユーザーまでにつき+3,000~5,000円となります。
100ユーザーまでの場合、月額50,000~80,000円で、300ユーザーまでは、+100ユーザーまでにつき+250,000円~400,000円です。

<メリット>

ドラッグ・アンド・ドロップで簡単にガントチャートを作成することが可能です。
日本語・英語・中国語(簡体字)に対応し、タイムゾーンを選択することができます。
工数管理に特化した製品であるため、ガントチャートでの工程管理と工数管理を合わせて行うことができます。

<デメリット>

他の工数管理ツールに比べると価格が高くなっています。
しかし、プロジェクト管理や工数管理の機能も備わっていることを考えると妥当な価格であると言えるでしょう。

※プロジェクト管理ツールの重要性についてはこちらの記事も是非お読みください。
【プロジェクト管理ツール5選】プロジェクト管理にはツールの導入が不可欠!プロジェクト管理ツールのメリットと選び方を理解して導入しよう!

 

まとめ

工程管理におけるガントチャート利用の概要やメリット等についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

工程管理に取り組まれる際には、ガントチャートを利用することで、より一層効率的な管理を行うことができるようになるということをご認識いただければ幸いです。

さまざまな管理ツールも登場する中で、本記事で取り上げた2製品は代表的なものであり、使い勝手も良いので、初めてツールを導入する際には特に利用する価値があると言えます。

まずは、作業やタスクを見える化して、プロジェクトの進捗度が良くなる実感を得られるように、取り組みを開始することが大切でしょう。

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