習慣化は仕事の生産性を上げるのか?組織での習慣化のポイント

仕事やプライベートで行うタスクを習慣化すると、タスクの負担を軽減し楽に作業を進めることができると言われています。新しいことを始める時や、やり方を変えたいときなど多くの人が習慣化したいと取り組んでいますが継続することは難しく失敗や挫折をしている人も多いです。

仕事においての習慣化は生産性を高める効果もありますが、やり方を間違えるとストレスに感じ、かえって生産性が下がることもあります。ここでは、組織で習慣化を取り入れたいと検討している方に向け、習慣化とは何か、失敗する理由や、組織で生産性を高めるための習慣化をどう進めるべきかを解説します。

習慣化とは

「習慣」とは、アメリカ心理学会のAPA心理学大辞典によると、
『十分に学習した行動や自動化された行動系列のうち、比較的特定の状況で生じ、時間がたつことで運動性の反射となり、動機付けや認知の影響を受けなくなり、意識的な意図をほとんど、あるいはまったく伴わずに実行されるもの。』と定義されています。

要約すると、十分な学習によって無意識に生まれる自動化された行動パターンのことです。

習慣化をおこなう3つのメリット

ここでは習慣化を行う代表的な3つのメリットについて解説します。

メリット1:目標を達成しやすくなる

長期にわたって継続しなければ得られないような目標も習慣化によって積み重ねをすることで目標に近づきやすくなります。多くの場合、忙しい、休みたい、やりたくないなどで後回しになりやすいタスクは習慣化によって実施される可能性が高くなり、自然と目標に向かうことができます。

習慣化は、個人で行うライフハック的要素が強いものでもあるため、組織で取り入れた結果、従業員がコツを掴めば各々で必要とするスキルアップのための取り組みを自発的に行い始めるという可能性も期待できます。

メリット2:継続する力がつく

積み重ねが必要な勉強や、億劫に感じて手をつけないタスクも習慣化することで継続ができます。

習慣化を行うと決め、スタートさせると、タスクを行わないと気持ちが悪い、または罪悪感を感じるなどの感情が起こりやすく、その結果、とりあえず実施しようという強制力が働き、最終的には自身の力になっていきます。

メリット3:自己肯定感、自信がつく

習慣化自体が小さな成功体験であると言えます。
例えば、今日もタスクを実行できた、◯日連続で行えた、など、成功体験は自己肯定感を生み、継続できたという自分に自信を持つことができます。
その自己肯定感がさらに継続のモチベーションを生むという良いサイクルが生まれます。

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習慣化が失敗する3つの理由

習慣化ができると得られるメリットは大きいものの、多くの人が失敗していることも事実です。
では、なぜ習慣化に失敗してしまうのでしょうか。ここでは失敗する主な理由を解説します。

失敗理由1:最初に頑張りすぎる

例えばランニングを行うと決め、習慣化をスタートさせた時点ではやる気もあるため、毎日5km走ると決めたにも関わらず、今日は調子が良いから10km走った、など、設定した目標よりも多く実施し頑張りすぎることがあります。

これは反動が発生する可能性もあり、波も出てしまうため、失敗の確立を上げてしまいます。実際に習慣化が定着するまでの最初のうちは決めた目標を淡々とこなすことが成功率をあげるポイントです。

失敗理由2:大きく変えすぎる

習慣化しようとしたものを取り入れるとき、大きく自身のルーティーンを変化させたり、大きな作業を設定したりすることがあります。一般的に、設定する作業が複雑で大きいほど習慣化には時間もかかり失敗の確率もあがると言われています。

習慣化を始める際は、今のルーティーンに付け加える形が望ましいです。例えば、出社してコーヒーを飲む習慣があれば、コーヒーを飲んだらタスクリストを作る。というように現在の習慣にプラスさせると習慣化が定着しやすくなります。

失敗理由3:目標が高すぎる

習慣化のタスクの目標が高すぎる場合、日々それを実施すること自体がストレスになったり、実施できなかったときもストレスになったりするなどで習慣化が達成されにくい傾向にあります。

最初から大きなタスクを設定するのではなく、まずは小さく始めて、習慣化が定着したらさらにプラスするというステップを踏みながら目標に向かうべきです。

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組織で習慣化を取り入れる際の3つのポイント

組織で習慣化を取り入れるには、やらされ感が出てしまったり、導入してもうやむやになってしまったりする場合もあるため、注意が必要です。ここでは組織で習慣化を取り入れる際のポイントについて解説します。

ポイント1:何を習慣化させるのか

まず、導入の目的を明確にしたうえで習慣化の対象を探る必要があります。

例えば生産性向上が目的の場合、何のタスクを習慣化の対象とすれば良いのかを検討します。勉強を習慣化させ、スキルアップによって生産性向上を図るのか、日々の仕事のタスクリストと優先順位付けを習慣化させ効率化することで生産性向上を図るのか、などのように最終的な目的に対し何が組織にとって効果的か、対象とするタスクを見極めます。

組織での導入においては、従業員に導入の目的やタスク決定の背景を丁寧に共有することや、タスクの選定自体を従業員に検討させるなどでやらされ感をなくすことが期待できます。

ポイント2:習慣化を共有する

習慣化を成功させるポイントのひとつに「宣言する」ことがあげられます。それぞれが習慣化によりなにを達成するのかを共有することで、継続もされやすくなり、周りの評価や反応がモチベーションに繋がるという効果があります。

共有することで、導入後うやむやになるということを防ぐ効果もあります。

ポイント3:フレームワークやツールをうまく取り入れる

習慣化の定着を促進させるために、組織でフレームワークやツールを取り入れることもひとつの方法です。

習慣化するためのアプリの利用や、前項の習慣化を共有する手段としてタスク管理ツールやプロジェクト管理ツールの利用を行うことが考えられます。

その他、例えばタスクリストや優先順位付けを習慣化する場合、ポモドーロテクニックやタイムボクシングなどのフレームワークを利用することでリズムができ、習慣化を定着させる助けになります。

関連記事:ポモドーロテクニックで生産性の向上は可能か?実施方法やメリット、導入のポイントを解説
関連記事:タイムボクシングとは?始め方や効果、チームへの導入について解説

まとめ

ここまで、習慣化のメリットや失敗理由、導入の際のポイントについて解説してきました。習慣化を適用できる対象は幅広く、さまざまなタスクに適用することができます。それゆえに失敗するという難しさもありますが習慣化を行うことで、得られるメリットは大きく、組織に導入する場合は長期的な視点で見たとき従業員の質の底上げや生産性向上が期待できるでしょう。

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