ヤマハ熊本プロダクツ株式会社 2〜4時間かかっていたデータの集計作業を5分に短縮。Excelや独自システムから乗り換え、クラウドログに一元化

業種
製造・メーカー
企業規模
501-1000名
課題
脱表計算・脱自社システム / 工数入力コストの削減

熊本県八代市に本社を置き、ヤマハ発動機マリン事業の主力企業として、中・小型船外機(マリンエンジン)を製造するヤマハ熊本プロダクツ株式会社。「信頼性と豊かなマリンライフ」を企業理念に掲げ、世界180の国と地域に中・小型船外機を出荷し、お客様の豊かなマリンライフに貢献しています。

同社の経営企画課と技術戦略課では、製造部門や会社全体の業務効率化や省力化を目指しており、その一環として自らの業務の工数を見える化することになりました。同社における「クラウドログ」選定の背景や課題、現在のご活用状況について、ご担当者様にお話を伺いました。

ヤマハ熊本プロダクツ株式会社
技術部 技術戦略課 マネジャー 谷口 芳文様
技術部 技術戦略課 濱田洋輔様
企画推進部 経営企画課 マネジャー 井上 勝基様

背景

  • 月初の忙しい時期に集計作業だけで2〜4時間もかかっていた
  • 現場の入力者から「Excel入力は面倒だ」という声があがっていた
  • 社内独自の日報システムの維持、改善が困難になっていた

決め手

  • タイムシートの入力画面をはじめとした操作性
  • 業務マスタを階層構造で登録できること
  • Outlookと連携できること

効果

  • BIへのデータ移行、集約は5分ほどで終了するように
  • 以前より入力時間が短く済むようになり、入力し忘れも防止できた
  • クラウドログを活用した業務改善の取り組みに対して社内で高く評価

中長期的なDXに取り組むヤマハ熊本プロダクツ

貴社の事業内容をお聞かせください。

濱田 洋輔様(以下、敬称略):私たちヤマハ熊本プロダクツ株式会社は、ヤマハ発動機マリン事業の主力拠点として、中・小型船外機(マリンエンジン)を製造する会社です。中・小型船外機は、主に業務用の移動手段や漁業、マリンレジャー用の釣りやクルージングに活用されています。

企業理念に「信頼性と豊かなマリンライフ」を掲げており、私たちが製造した中・小型船外機を世界180の国と地域に出荷することで、お客様の豊かなマリンライフに貢献しています。

普段の業務で工数を管理している部署と、業務内容をお聞かせください。

谷口 芳文様(以下、敬称略):私たち技術戦略課では、製造における中長期のビジョンの策定と推進が主な業務です。製造部門にDXを取り入れ、「新しいものづくり」の実現を目指しています。我々は技術部に属しており、技術部全員(60名程度)がクラウドログを活用しています。

井上 勝基様(以下、敬称略):経営企画課では、主に経理・購買・人事・総務・企画といったバックオフィス業務の他に、中期計画の立案なども行っています。現在は20名ほどが在籍しており、同じく全員でクラウドログを活用しています。

Excelや独自の社内システムで工数を管理。データの集約や現場の入力作業に課題感

クラウドログ導入以前は、どのように業務の工数を管理していたのでしょうか。

濱田:技術戦略課では、社内の共有フォルダ上に工数管理用のExcelをグループ単位で作成し、社員それぞれが自分のシートに業務実績を入力していく方法で管理していました。Excelの縦軸が時間、横が日付となっており、マスターとして設定された大項目(プロジェクト)と小項目(業務)を選び、実際の業務をコメント欄に記入する、というものです。

Excelのフォーマットは、日付や各項目をアップデートして月末に翌月分を社内に配信、共有していました。月初は前月の実績データを集計し、グラフや表など、経営の意思決定に活用できる資料に加工していました。たとえば、プロジェクトごとの人員の投入実績や業務種別ごとにかかった時間などを集計し、上位層に報告していました。

井上:経営企画課では、独自の社内システムを構築し、そこに業務内容を蓄積していました。集計するデータは技術戦略課と同じような内容ですが、経営企画課の業務は定型的なものが多いことが特徴です。

クラウドログ導入以前に感じていた課題を教えてください。

濱田:集計作業やマスターデータの更新に手間と時間がかかっていたことです。月初の忙しい時期に集計作業だけで2〜4時間もかかっていたため、自動化したいと考えました。技術部門は人数が多いため、Excelを統合するだけでも非常に大変でした。

また、一部の入力者からは「Excel入力は面倒」という声も上がっていました。入力にかかる時間を削減できれば、それだけ生産的な業務に回す時間が増え、価値を生みます。

井上:緊急性が高い悩みとして、経営企画課で使用していた独自の社内システムは10年以上前に構築されていたため、サーバをうまくアップデートできず、同じシステムを使い続けることが難しくなってきています。

こうした課題から、技術戦略課と経営企画課を対象に、工数管理ツールを導入することを検討し始めました。

決め手は操作性。階層構造の業務マスタやOutlookとの連携を高く評価

クラウドログをお知りになったきっかけを教えてください。

濱田:ヤマハグループ内のクラウドログ導入事例を拝見したことがきっかけでした。

間接業務のプロフェッショナル集団 ヤマハ発動機ビズパートナーがクラウドログを選んだワケ 

クラウドログを含め、当時調べていた3社のツールで無料トライアルを実施し、2ヶ月間ほど比較検討を実施しました。

比較検討では、どの要素を重視していましたか。

濱田:コストや操作性、サービス持続性(運営会社の規模)の他に、機能レベルとしては以下の要素を確認しています。

  • 業務マスタを階層構造で登録できるか
  • 業務詳細を入力できるか
  • 実績を可視化できるか
  • Outlookと連携できるか

私個人として、特に重要視していたのは操作性で、クラウドログは他社製品やExcelによる管理と比べても圧倒的に使いやすかったです。最も利用頻度が高いのはタイムシートの入力画面になりますが、ドラッグアンドドロップで予定を動かせる操作性は、まさにOutlookの予定表と同じで違和感なく活用できました。

また、以前は業務の項目を記入する際にはキーボードを使っていましたが、定常的な業務であれば、マイパターンに登録し、3クリックするだけで入力が完了するので、非常に重宝しています。

社内での合意形成はどのように得られましたか。

濱田:これまでの管理方法とクラウドログによる管理方法の工数低減効果をExcelで比較して社内プレゼンを行いました。実績の入力にかかる作業が1人1日1分でも削減できれば、年間に直すとこのくらいの効果が出ます、と説明した結果、クラウドログの導入が無事に決定しました。

両部門とも1ヶ月弱でクラウドログを導入。BIと組み合わせて分析の精度をさらに高める

クラウドログの導入はどのように進められましたか。

濱田:技術戦略課では、契約から課内メンバーへの浸透まで、1ヶ月弱だったと思います。入力のマスタは、以前の工数管理時に使用していたものがありますので、それほど苦労はしていません。比較検討時の大事な要素でもありましたが、クラウドログは業務マスタを階層構造で登録できるため、悩むことなくマスタ登録を進めることができました。

井上:経営企画課はクラウドログに対する抵抗がほとんどありませんでした。以前のシステムでは入力する項目が多かったのですが、クラウドログはシンプルに入力でき、利用したメンバーからも好評でした。実際の利用方法については、入力に関する説明会を1回実施したくらいで、その後は特にフォローなどに時間を取られることはありませんでした。集計したデータは、業務種別ごとにかかった時間を分析し、来月の目標を立てる際に使用しています。

クラウドログで特に使用している機能を教えてください。

谷口:工数レポート機能によって、課員がしっかり入力しているかを確認することができます。また、ダッシュボードのグラフを確認し、現在どの業務に一番負荷がかかっているのかを把握し、部署内での負荷分散に活かしています。

濱田:レポート機能に加え、クラウドログとBIツールを組み合わせて、より詳細なデータを可視化、分析も行っています。ただ、ツール同士で直接API連携はできていないため、一度クラウドログのエクスポート機能から1ヶ月分のデータをCSVに出力し、BIに取り込んでいます。5分くらいで終わる作業ですので、特に負担はありません。

現場やマネージャー層から高評価。より正確なデータをもとにミーティングができるように

クラウドログに対するご感想をお聞かせください。

濱田:導入当初から、現場ではExcelへの入力に比べて断然楽でいい、という声を聞きました。上位層からは「今回のような取り組みをどんどんやって、業務を見える化や改善に役立ててくれ」との激励をもらっています。今後の成果次第ですが、現時点ではとても高く評価されていると思います。

井上:以前より入力時間が短く済むため、入力の負荷がかかりません。そのため、入力し忘れるといったことがなくなり、データが途切れなくなりました。より正確なデータをもとに毎週のミーティングができるようになったことは、嬉しいポイントですね。

クラウドログの導入で、今後どのような成果を期待していますか。

濱田:弊社の業務は1年半以上かかるプロジェクトも珍しくないため、長い目でデータを蓄積していき、中・長期的な業務改善につなげていきたいですね。たとえば、定型業務の効率化をさらに進めたり、要員を適切に配置したり、といった取り組みが考えられます。

ECRSに沿って業務を改善し、効率化や省力化に取り組んでいきたい

今後の展望をお聞かせください。

谷口:私たちの間接部門では、ECRS(Eliminate:取り除く、Combine:つなげる、Rearrange:組み替える、Simplify:単純にする)に沿って業務を改善し、効率化や省力化をしていきたいと考えています。業務において必要なもの、不必要なものを振り分けるためには、業務の見える化が必要不可欠であり、そのためにもクラウドログを今後も活用していきたいですね。

そして間接部門だけでなく、会社全体として効率化、省力化に取り組んでいき、お客様の豊かなマリンライフのため、事業を展開したいと思います。

最後に、クラウドログはどのような企業におすすめできるでしょうか。

濱田:クラウドログで収集している実績データは、工数管理だけでなく、社員同士がお互いの仕事や忙しさを把握するための日報としても活用できます。業務の効率化や省力化だけでなく、現場のマネジメントに課題を感じている企業にも、クラウドログはおすすめできると思います。

ヤマハ熊本プロダクツ株式会社

http://www.y-k-p.co.jp/

1998年11月
事業内容:船外機製造
社員数:541名(2022年12月末現在)
資本金:4億9000万円

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